仕事中のおやつ5つのルール!
栄養士がすすめる「太らない間食」のダイエット習慣

仕事中のおやつ5つのルール!栄養士がすすめる「太らない間食」のダイエット習慣

マイコチャンネルが行ったアンケート「職場のデスク、どんな私物を置いていますか?」(※)では、57.0%の人たちが職場におやつを置いていることがわかりました。仕事中のおやつは、息抜きのひとつですよね。職場の仲間とのコミュニーションタイムとしても大切です。でも、太るのは怖い…という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、栄養士がおすすめする「太らない間食」のダイエット習慣をご紹介します。間食で大切なのは「質と量」、そして「タイミング」です。太らない習慣を身につけて、ルールを守りながら職場での間食を楽しみましょう!

※「デスクの私物に関するアンケート」
調査期間:2019年11月12日~11月30日/回答件数:830人

1.「間食=太る」は勘違い!仕事の効率や集中力アップの効果も

「間食=太る」というイメージがありますが、問題は食べ方です。「質と量」、そして適切な「タイミング」さえ意識すれば、間食をしたからといって太ることはありません。太る原因になっているのは、カロリーの摂り過ぎよりも、おやつを食事代わりにしてしまって栄養不足になっていたり、食べる量をコントルールできていなかったりすることにあります。

適度な間食は、気分転換になるのはもちろん、仕事の効率や集中力を高める効果もあります。また、夕食の食べ過ぎも防止できるので、実はダイエットにもつながります。大切なのは、「何」を「どれくらい」「いつ」食べるかです。

間食を食べ過ぎてしまうのは、お昼の食事量が原因!?

オフィスに置いてある土産のお菓子などを食べてしまった時、その分カロリーを減らさなきゃと思ってしまうことありませんか?そんな時、ごはんを抜いてしまうと、栄養不足になり、かえって逆効果になってしまうことも。

食事をきちんと摂っていれば、間食の質も量もコントロールしやすくなり、栄養不足にもなりません。食事の量、特に炭水化物の量が足りていないと、仕事中にエネルギー切れを起こして、甘いものが欲しくなってしまうのです。間食について考える前に、まずは1日3回の食事を見直しましょう。

2. おやつの目安は、200kcal以内に

おやつは「心の栄養」です。心の栄養なのに少しでもカラダにいいものを摂ろうとすると、本来の「心」が満たされなくて食べ過ぎてしまうこともあります。栄養摂取は食事できちんと行い、おやつでは好きなものを食べるようにしましょう。ただし、食べ過ぎは禁物です。一日のおやつの量は、200kcal以内を目安にするといいでしょう。

<200kcalの例>

・クッキー4〜5枚
・おせんべい4〜5枚
・チョコレート(板チョコ)1/2枚
・ポテトチップス1/3袋
・プリン1個
・シュークリーム1個
・レアチーズケーキ1個
・ショートケーキ1/2個

おやつを食べ過ぎないための工夫も大切

間食の量をコントロールするのは意外と難しいものです。一度、お菓子の袋を開けてしまったら、手が止まらなくて一袋食べ切ってしまった、なんてこともありますよね。

袋に入ったお菓子を買う時は、子ども用の少量のお菓子を買うなど、食べ過ぎないように工夫をするといいでしょう。また、100円ショップなどに売っている小さなタッパーに、チョコ1個、クッキー1枚など、決めた量を詰め合わせて、「この量なら食べてもOK」という、おやつボックスを用意するのも一つの方法です。

3. 糖質オフ、ゼロカロリーの飲み物には要注意!

好きなおやつを食べるためには、飲み物のカロリー量を調整することも大切です。間食と一緒に何か飲む場合は、ブラックコーヒー、紅茶、日本茶など、ゼロカロリーのものがいいでしょう。温かい飲み物は、胃を温め、空腹感をやわらげる効果もあります。

ただし、糖質オフやゼロカロリー、カロリーオフなど表示しているドリンク類には注意が必要です。ゼロカロリーの炭酸飲料など味の濃い飲み物に慣れてしまうと、食事や間食にも味が濃い高カロリーのものを求めやすくなり、結果的に太ってしまうことがあります。

また、コーヒーを飲むと甘いお菓子を食べたくなったり、緑茶を飲むと和菓子を食べたくなったりするなど、人にはそれぞれの好みがあります。コーヒーをやめて炭酸水に変えたら、お菓子をやめられたという人もいます。そんな自分の好みを把握しておくことも大切です。

4. いつ食べるかもポイント!食べたくなったら30分後に

太らない間食をするためには、いつ食べるかも重要です。「おやつは3時」というイメージが一般的ですが、実は毎日決まった時間に間食をするのは、あまりおすすめできません。というのも、特に欲していなくても、その時間になったら間食をする癖がついてしまうからです。

間食は、あくまでも「心の栄養」です。食べたくなったら30分後に「おやつタイム」を設定するようにしましょう。楽しみがあるとスイッチが入って、「よし、それまでにこの仕事を終わらせよう!」と集中力が高まり、仕事の効率もアップします。
また、「おやつタイム」は、5~10分にするなど自分で制限時間を決めておくといいでしょう。そうすると食べ続けることもなくなり、間食の食べ過ぎによって太ることも防止できます。

5. 夕方5時を過ぎたら、おにぎりやスープを!

間食の時間が夕方5時を過ぎてしまったら、間食ではなく、夕食の一部と考えましょう。
たとえば、鮭のおにぎりならタンパク質、わかめのおにぎりなら血糖値を上げにくくする食物繊維の補給ができます。果物ならビタミンCを補給できます。この時間におにぎりを1個食べるなど、少しおなかを満たしておくと、夕食の食べ過ぎ防止につながります。温かいスープも空腹をやわらげるのに効果的です。

おやつを食べた日は、カロリーを減らすことよりも、タンパク質を摂ることを意識しましょう。ほとんどのお菓子には、糖質が含まれています。一日の摂取カロリーが多くなくても、お菓子だけ食べていると太ってしまうのは、糖質を効率よくエネルギーに変えることができないからです。糖質をエネルギーに変えるためには、タンパク質に含まれるビタミンB1が必要です。
ビタミンB1は、豚肉などの肉類、レバー、カツオやブリなどの魚類、大豆などの豆類に多く含まれています。野菜も一緒に摂れる豚しゃぶサラダなどがおすすめです。オフィスで食べる場合は、食べやすいプロテインバーでもいいでしょう。

今回のまとめ

間食は、適切な量と時間を意識すれば太ることはありません。バランスのよい食事と適度な間食で太らない習慣を身につけ、おやつタイムを楽しみましょう。

【取材協力・監修】

笠井奈津子
栄養士
https://slipstream-web.com/kasainatsuko/

都内心療内科クリニック併設の栄養士として研究所で食事カウンセリングに携わる。起業家養成学校のビジネスプランコンテストで優勝したことを機に、フリーランスに転身。以降、食の大切さを伝えるための様々な活動をはじめる。現在は、栄養士、フードアナリスト、生活リズムアドバイザー、健康リズムカウンセラー、幼児食インストラクターとして活躍中。1児の母。

著書に『10年後も見た目が変わらない食べ方のルール』(PHP新書)、『甘いものは脳に悪い』(幻冬舎)、『子どもの「できない」を「できる」にかえる子育て食事セラピー』(河出書房)、『メグルカラダ』(講談社)『気が散る男はすぐ太る』(大和書房)等。累計発行部数20万部