一年の計は「実戦型読書」にあり!
私らしい幸せと自信を見つけるための本2選

一年の計は「実戦型読書」にあり!私らしい幸せと自信を見つけるための本2選

新しい年を迎えて、「今年こそはハッピーになる!」、「新しい自分になる!」と意気込んでいる人も多いのでは? そんなときに、いつでもどこでも寄り添って、素敵な人生を歩むヒントを与えてくれるのが本。また、日々の行動の指針となって、着実に前進させてくれる“実践的な学び”が得られるのも読書の大きな魅力です。

今回のテーマは「実践型読書」。仕事もプライベートも充実させるために、とっておきの2冊をご紹介します。

あなたの本当の幸せってどんなこと?

あなたの本当の幸せってどんなこと?

新年を含め、さまざまな転機のときに新しい目標を立てることってありますよね。そこで欠かせないのが「理想の自分」。やみくもにゴールを設定するのではなく、「どんな自分でありたいか」を具体的に思い描くことで、「何を」「どう」頑張ればいいかが見えてきます。そうすれば、きっと充実した一年を過ごせる! はずなのですが、「理想の自分の描き方」の部分でつまずいている人も少なくないかもしれません。

そんな状況を良い方向に導いてくれるのが本書『幸せをつかむ「4つの地図」の歩き方』(フォレスト出版)です。著者は、世界中で大ベストセラーとなった、お金についての指南本『金持ち父さん 貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキさんの、さらにお師匠さんであるロバート・G.アレンさん。アメリカビジネス界の権威として多くの事業を成功させながら、その優れたノウハウをたくさんの人にシェアしています。

幸せをつかむ「4つの地図」の歩き方(フォレスト出版)

幸せをつかむ「4つの地図」の歩き方(フォレスト出版)

アレンさんが、誰でも簡単にできることを意識した、人生を豊かにするための「幸せの地図」の描きかたをレクチャーするのが同書。毎日10分程度でできるシンプルで、再現性の高い方法が紹介されているのがポイントです。また、目標を達成する過程でおこる、さまざまな「うまくいかない時間」を考慮しているのが現実的。夢が夢で終わらないような、実践的なメソッドになっています。

そのメソッドの肝とは、「幸せの地図」を自分でイラストと言葉を交えながら“描くこと”。どんなに夢を思い浮かべて言葉で目標にしても、日々の忙しさの中で忘れたり、目先の楽しさに逃げたりしてしまいがち。絵にして視覚化することで、目標の大事さを毎日自分に思い出させ、行動していくことで夢に一歩一歩近づいていけるというのです。

具体的には、「何がやりたいのか? なぜ、やりたいのか?」という自分の気持ちを確認するための「明快な地図」を描いていきます。 詳しい手順は本書を読んで頂きたいのですが、「明快な地図」づくりは「悲しそうなしかめつらの顔」と「笑っている顔」のイラストを描くことからスタートします。それぞれ次のような意味を象徴しています。

【悲しそうなしかめつらの顔】
やりたいことが見つからず、制限された人生を送っている状態

【笑っている顔】
夢や理想のライフスタイルを実現している状態

紙の左下に悲しい顔、右上に笑顔のイラストを描いたら、間に一本の線(道)を描き込みます。道の傍らには「やりたいこと」「やりたくないこと」をそれぞれ3つ記載。つまり、「理想のライフスタイル」や「夢」を叶えていく道すじを視覚的、客観的に捉えることで、やるべきことを明確にしていくのです。

悲しい顔や笑顔のイラストを描くのに戸惑うこともあるかもしれません。ですが、手を動かしながら自分の理想を描いていくのは思った以上に楽しい作業! アレンさん本人は、この作業を朝やっているようですが、午後のランチのあとの10分など、日常のちょっとした時間にやるのも一案です。

思いを上手に伝えられたら、人生も仕事もうまくいく

思いを上手に伝えられたら、人生も仕事もうまくいく

日頃、「言いたいことがうまく表現できない」、「人との会話中いつももやもやしている」という方も多いのでは? 「今年こそ自分の思いを上手に伝える自分になりたい!」という方にうってつけなのが本書『気持ちを「言葉にできる」魔法のノート』(日本経済新聞出版社)です。

気持ちを「言葉にできる」魔法のノート(日本経済新聞出版社)

気持ちを「言葉にできる」魔法のノート(日本経済新聞出版社)

コミュニケーションの悩みを抱える少年である “僕”と言葉の妖精“コトバード”の物語形式で進む本書。相手に伝わる言葉を身につける方法をやさしく説明しています。著者は、ジョージア缶コーヒーの名コピー「世界は誰かの仕事でできている。」を生んだコピーライターである梅田悟司さん。20万部を超えるベストセラーとなった前著『「言葉にできる」は武器になる。』の実践版となる同書は、子供から大人まで、仕事でも人生でも役立つ、コミュニケーションスキルを磨ける一冊となっています。

中でも注目は、著者が編み出した「T字型思考法」。私たちの内面にある、言葉として認識されないような気持ちを、他者に“伝わる言葉”に育てていこうというものです。

例えば、猫を見て「あ、かわいい」と思うことがありますよね? 著者は、そんなときに3つの問いを自分に向けてみることを勧めています。

①「その結果、何が起きるんだろう?」
②「それって本当なのだろうか?」
③「どうしてそうなんだろう?」

この3つの問いを起点に考えをめぐらすうちに、「あ、かわいい」とは違う言葉が出てくるのです。例えば、「癒されるなあ」「他の人はそう思わないかもしれない」「幼なじみに似ているのかも」「彼女、元気かなあ」・・・などなど。自分で気にも留めないような小さな言葉を、深堀りして膨らませることで、自分の深いところにある本当の気持ちを発見できるのですね。

ひとつの言葉を中心に①左②右③下と、展開していくからT字型思考法。巻末には実践ノートも付いているので、日々の習慣にすれば、上手に自分の思いが伝えられるようになります。コミュニケーションスキルが磨かれ、人間関係の行き違いも減り、仕事でも一目置かれるようになるかもしれません。

そして驚くのは、言葉のプロである著者が「本当に大切なのは言葉じゃない。君の気持ちなんだ」と伝えていること。言葉はあくまでも手段であり、自分の気持ちを知り、育むことが必要だと語ります。そのためには、どんなに忙しくても、自分自身と向き合う時間が必要。そういった時間を意識的につくり出すためにも、「T字型思考法」を利用することは有効かもしれませんね。

今回のまとめ

今回は、仕事で、日常生活で、自分らしく幸せに過ごすために味方となってくれる本を2冊ご紹介しました。どちらも共通するのは、ただ読むだけではなく、実際に手を動かすことを勧めている点。具体的に思考をアウトプットすることは、私たちにたくさんの恩恵を与えてくれるようです。今年は実践型読書を味方に、いつにも増して充実した毎日を過ごしましょう。