相手の名前や内容が聞き取れない時はどうしたらいい?いざという時慌てない、電話対応で覚えておきたい言葉遣いとNG用語

相手の名前や内容が聞き取れない時はどうしたらいい?いざという時慌てない、電話対応で覚えておきたい言葉遣いとNG用語

電話対応は、声だけのコミュニケーション。顔が見えないだけに細心の注意が必要です。どんな内容の電話がかかってきても、相手に失礼のないようスムーズに対応したいですね。
今回はビジネス電話の対応でありがちな失敗例と対応策を紹介します。電話対応に慣れている人も知っておくと、「いざ」という時に、きっと役立ちます。

あなたも経験あり!?失敗しやすい電話対応とは

あなたも経験あり!?失敗しやすい電話対応とは

いくらメールでのやり取りが増えても、ビジネスの場において電話は必要不可欠なもの。受話器の向こうの相手も、電話の内容もさまざまです。よくある失敗例を見ていきましょう。

失敗例その1:「電話で相手の名前や内容が聞き取れないまま切ってしまった」

この失敗例からは次のような状況が想定されます。

  • 電波状況が悪い中、電話をかけてきた相手の声が聞き取りにくく、電話を切ってしまった。
  • 相手の名前や用件を聞き取れず、聞き直したら、相手が怒って電話を切られてしまった。
  • 相手の名前を聞かないまま電話を切ってしまった。

どのケースも、よくありそうなことですよね。そんな時は、どのように対処すればよいのでしょうか。それぞれの対処法について見ていきましょう。

電波状況が悪く相手の声が聞き取りにくい、または何も聞こえなくなった場合

受話器の向こうから何も聞こえなくなったからといって、いきなり電話を切ってしまうのはNGです。もしかしたら、相手にはこちらの声が聞こえているかもしれません。ひとことお断りをしてから電話を切るようにしましょう。

[例文:相手の声が聞こえなくなった場合]
「申し訳ございません。お電話が少々遠いようでございますが」
「電波の状態が悪いようです。申し訳ございませんがお電話を一度切らせていただきます」
「音声がこちらに通じていないようなので、申し訳ありませんが一旦電話を切らせていただきます」

[例文:相手から再度電話がかかってきた場合]
「先程は、電話が切れてしまい大変失礼いたしました」
「早速おかけ直しいただきまして申し訳ございません」

相手の名前や用件を聞き直したら、相手が怒って電話を切られてしまった

相手の名前や用件を聞き取れない場合、聞き直すというのは大切なことです。でも、相手を怒らせたり不快な思いをさせたりしないよう、配慮が必要です。

相手の名前を聞かないまま電話を切ってしまった

相手からもう一度電話がかかってこない限り対処できないケースもあります。そうならないためにも、電話を受けたら何を聞くべきか、また取り次ぐ場合は何をメモしておくべきか要点をまとめておきましょう。

[例:不在相手に伝える内容]

  • 電話を受けた時間
  • 相手の会社名。部署名・名前
  • 相手の用件
  • 何をする必要があるか
  • 電話を受けた人の名前

NG例:思わず漏れてしまった「え?」
よくある失敗例としてあげられるのが、相手が言っていることがわからず、「え?」と言ってしまうケース。冷静に考えれば、そんな言葉遣いはしないかもしれませんが、電話の相手が早口だったり、まくしたてるような言い方だったりしたら、思わずそんなひとことが漏れてしまうかもしれません。
聞き返す時には、「大変申し訳ございません。もう一度お聞きしてもよろしいでしょうか」と丁寧に伝えるようにしましょう。どんな相手であっても、想定外の内容であっても、冷静に対処することがポイントです。

NG例:「もう少し大きな声でお願いいたします」
電話をかけてきた相手の声が聞こえづらい時に言ってしまいがちな、
「もう少し大きな声でお願いいたします」
「よく聞こえないので、もう一度お願いします」
この2つの言葉遣いもNGです。

声の大きさなど話し方に対する要求は、「会話が通じない原因はそちらにありますよ」といった印象を与えてしまいます。相手に不快な思いをさせてしまうこともありますから、気をつけましょう。次の例文を参考にしてくださいね。

[例文:名前をもう一度聞きたい場合]
「恐れ入りますが、お名前をもう一度お聞かせいただけないでしょうか」
「念のため、もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」

ポイントは、お詫びを申し上げてから、もう一度話してもらえるようお願いすることです。相手も一生懸命話していることを理解した上で、こちら側が聞き取れなくて申し訳ないという気持ちを伝えましょう。

失敗例その2:電話応対時、社内の人物に敬称をつけてしまった

ビジネスマナーでよくやってしまう失敗のひとつ、「社内の人物に敬称をつけてしまった」NG例について例文を紹介します。

電話の相手から、「佐藤部長はいらっしゃいますか?」と問われ、思わず「あいにく佐藤部長は外出しております」と言ってしまったことありませんか?
これもついやってしまいがちなNG例で、身内には敬称はつけないことがマナーです。

正しくは、「あいにく佐藤は外出しております」または、「あいにく部長の佐藤は外出しております」です。

知っておくと便利な電話対応法

知っておくと便利な電話対応法

よくありがちな失敗例を紹介しましたが、この他にも知っておくと便利な電話対応法をご紹介します。

営業電話の断り方

営業電話を断る時に言ってしまいがちなのが、「間に合っています」や「けっこうです」などの言葉。これでは相手を不快にさせてしまいます。もしかしたら、営業電話の相手は、会社のクライアントである可能性もありますし、将来関わることになる会社かもしれません。他の電話と区別せず、丁寧に対応するようにしましょう。

上司に確認してお断りすることになった場合は、
「申し訳ございません、担当者(もしくは「上の者」)から断るように言われております」、「あいにく新しいご提案は承っておりません」など、丁寧にお断りしましょう。

気をつけたいのは、「担当の者は、ただ今外出しております」という曖昧な答え方。必要のない営業はハッキリとお断りするようにしましょう。

電話の相手が英語だった場合

突然、英語で電話がかかってくることも!?語学が苦手な人は驚くでしょう。そんな時に使える英会話も少しだけご紹介しておきます。すぐに取り出せるところにメモをしておくと安心です。

[例文:相手の言葉がわからない場合]

Excuse me, I'll get someone who speaks English.
(申し訳ありません。英語のできる者に代わります)

Hold the line, please.
(そのままお待ちください)

[例文:指名された人が不在の場合]

Mr.Sato is not in the office now.
(佐藤は不在です)

Shall I have him call you back?
(こちらから電話させましょうか?)

May I have your phone number?
(電話番号を教えていただけますか?)

Could you repeat that, please?
(もう一度言っていただけますか?)

Would you like to leave a message?
(伝言を残しましょうか?)

これだけ伝えれば、こちらから折り返し電話をすることが相手に伝わるでしょう。

電話の受け方で大事なのは姿勢と準備!

いくら丁寧な言葉遣いであっても、滑舌が悪かったり、声のトーンが暗かったら、相手への印象が変わります。姿勢を正して笑顔で受け答えするようにしましょう。
また、基本中の基本ですが、メモの準備や正しい書き取りも大切です。裏紙にとりあえずメモをして、不在の相手に用件を伝えることになった際、別の紙に清書をすることはありませんか?それでは時間のロスになってしまいますから、あらかじめメモをする要点を絞った紙を用意しておくといいでしょう。

今回のまとめ

いかがでしたか? 会社にかかってきた電話を受けたら、その人が会社の代表です。電話対応では予期せぬ出来事もありますが、覚えておきたい例文やマナーを押さえ、電話応対の経験を積んでいきましょう。
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